2014年3月14日金曜日

男と女の物語は続きます ④





       奥様というよりはお嬢様と言った方がいい様な  
      お若い方だがとてもしっかりしたキャリアウーマンで
      いらっしゃった。



       ただしお身体はとっても繊細。指圧もかなりそおっと
      やらなきゃあいけない。なるほどこれでは鍼を躊躇していたのも
      うなずける。



       やっぱり綾ちゃんはシルレ夫人ともすぐに仲良しになれた。
      面白いものでご主人とはご主人との話題があって奥様とは
      やっぱり共通の別の話題が出て来るものだ。しかも女同士の。




       お二人の歳の差からして或いはご主人は二度目のご結婚かも
      しれない。今どきバツイチなんて珍しくもないし、2度目の
      結婚で本当にお幸せになったカップルを綾ちゃんはたくさん
      見て来たからもしかしたらそんな感じかも。 ご本人に尋ねたりは
      してないけどね。




       そんなこんなで奥様の現在の悩みはご主人の「嫉妬」なのだそうだ。
      



       『ねえ、ヨシオカさんって朝から晩までドクターと一緒なんでしょ。
       一日の最も活動的な時間を一緒に過ごすパートナーが結婚相手と
       違う訳でなんだか変じゃない?ご主人はドクターにヤキモチ妬いたり
       しないの?』




        そうそう、私もそれについてはいつも何だかヘンだと思ってるんだ。
       ただし、うちの場合はドクターの奥様も合わせての三人四脚だからね。
       綾ちゃんはドクターの奥様のことも大好きで仲良しだから上手く
       いってるんだけどね。



       『私の職場のパートナーは私より一つ年下の男性なんだけど
       結構いいヤツで気が合うのよ。恋愛感情は全くないんだけど
       とにかく朝から晩まで彼と一緒にいるから、つい、家に帰ってから
       今日こんなことがあってねって談話にその彼の話題が自然
       多くなっちゃうのよ。トーマス(本名)がね、
       それでトーマスったらって。
       そしたら主人が不機嫌になっちゃって大変なのよ。』





          そうだろう、そうだろう。



         


                 トーマス??

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