2014年3月9日日曜日

ドイツ、男と女の物語 ⑩






       つまり彼は暴力が原因で奥さんと離婚したんだ。







           やっぱりヒトは見かけではわからん。



     そりゃあ、元妻は顔を合わせたくないしましてやごはんなんか一緒に
     食べたくないだろう。彼女の方は予算の都合のため最初からの
     申し合わせで5回だけ治療にきて(もちろんとても元気になって)
     お別れした。自分はこれでおしまいだけれど彼の方はプライベート
     保険加入者だからきっとしょっちゅう来るだろう、
     ここが素晴らしいところだというのはよくわかったので病気持ちの
     知り合いには宣伝するわね、と言い残して。





       彼の方は本当にいつ見ても穏やかで優しい紳士だ。
     こんな人に惹かれて結婚して一緒に暮らしてみてそしたら家庭内では
     ぷっつんDV男だったりしたらそりゃあショックだよ。
   


       彼自身は現在暴力癖からは立ち直り、暴力を振るう相手もない
      一人暮らしだ。己の内側に巣食う暗い想いと折り合う術を学び、
      かつおそらくは怯え中医学に期待を寄せているように思う。
      きっと元の奥さんも同じ想いで彼にうちの病院を紹介したんじゃ
      ないだろうか。別れた男女の関係は日本だろうがドイツだろうが
      ウエットなものなのだ。





             

ところで綾ちゃん夫のお奨め本はこちら
アルボルムッレ スマナサーラ著
「怒らないこと」
「怒り」は「生きる」ことと同義なのだと
仏教の教えに従って教えてくれます。





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