2014年3月7日金曜日

ドイツ、男と女の物語 ⑧





       菜食に目覚めた夫はある時綾ちゃんに向かって、自分が
      ネットで見つけた食肉屠殺映像の話をした。





       そしてその日から綾ちゃんは一切お肉を食べられなくなって
      しまった。綾ちゃん本人はその映像を見てはいない。いまだに。
      それでも突然綾ちゃんに降り掛かった精神的ショックは大きく、
      スーパーの精肉コーナーにも寄り付けない。
      胸が締め付けられる様な想いとともに涙が出そうになるのだ。




       不思議な事にお魚は大丈夫。これはありがたく生命をいただく
      仏教的精神で普通に焼き魚だって食べれる。




       ところが10年以上菜食をしてきた夫は「結局肉食をしてもしなくても
      怒る時には怒るので少なくとも自分の場合は無関係」と結論を下し
      勝手に元の肉食生活に戻ってしまった。




           そんなあ〜!! 




       ちなみに綾ちゃん一家ではこのパターンで新しい習慣や習性が
      行き渡る事が多い。夫が何やら新しい事をし始めてそれが皆に
      根付いた頃、言い出しっぺの夫本人がいちぬけた、をするのだ。
      ずいぶん勝手な人だと思うがコレに関しては綾ちゃんは奥さんとして
      すでに達観していて、もう仕方ないと諦めている。





      • • • とまあ、こんな話をお昼ごはんの際に患者さんに
      打ち明けたのね。



       そしたら意外な返答が返って来た。




        


現在上の子がハマっている「ダンボー」




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