2014年10月28日火曜日

アル中の夫と重度障害者の妻

                  

      あの娘の夫はもう随分以前からアル中なの。会社をリストラ(なんと
    生々しい話!)されてから酒と暴力でストレスが多くてうちに避難してきた
    矢先に起こった脳卒中で、本人も私の元で介護を受けることを望んでいた
    はずなのに。



                     おお、あの娘さん、既婚者だったんだ。いつもおばあちゃん(母親)と
    お姉さんに付き添われていたっけ。



                     アル中や暴力の人というのは発作と改心の繰返しで根本的な改善を
    望むのは難しいというのが通説だけど、連れ戻しにきたということは
    きっと奥さんに根本的な「情」はあるんだろうな。


                    それから「失業」と「アル中」。この二語はセットだし。


     しかし夫がその状態で奥さんの介護は出来まい。


                      『そう、だから結局毎日私とあの娘の姉とで娘の世話をしに
     行くのだけれど、あの義理の息子と喧嘩ばかり。流石に私に対して
     暴力は無い(ということは理性は働いている訳だ)けれど言葉の暴力が
     あまりに酷くて。』




                        おばあちゃん家とお嬢さん夫婦の家はすぐ近所らしい。



                        おばあちゃんの方も本来激しくて自分を曲げない性格なのは
     綾ちゃんも知っている。普通の状態でもこのタイプの姑と
     上手くやっていくのは大変だろうに毎日毎日アル中の義理の息子と
     やんややんや喧嘩してストレス溜めまくり。

                         実は綾ちゃん、おばあちゃんの容体を良く知らない。
     もちろん彼女のカルテはそこにある。それを見ればどこが痛むとか
     色々と書いてある。が、綾ちゃんが彼女に、
       「お身体の具合はどうですか?」と尋ねると
     どこがどう悪いって話よりも「昨日こんなことがあって」という
     ストレスの原因の話ばかりになるのだ。



       この状態で治療を続けて治るのかな?おばあちゃん。





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