2013年12月22日日曜日

新しい同僚 その二十






                    さらに、さらに綾ちゃんは彼女の時給額を知っていた。彼女は私より高い額だったのだ。1ユーロだけど、これは医療アシスタントとしてはかなり良い実入りと言える。







                      綾ちゃんが昨年、仕事を始めた時、ドクターが綾ちゃんに提示した時給はお世辞にも良いとはいえなかった。夫がずいぶん心配したものだ。我が家の財政の話じゃないよ。彼の心配は中国人の「やり方」について、だ。まあ、昨今の日中情勢を鑑みるに、訳のわからん中国人に騙されてホイホイ使い捨てって最悪のシナリオが頭をよぎったんだな。





               だけど綾ちゃんはどうしても、どうしても、ここで仕事したかった。とにかく夫を説き伏せて始めた仕事だったが、幸運にも仕事始めの最初の週、後にものすごく仲良しになるループスのおばあちゃんや「金さん」ことゴールドさん(彼女達の話はブログに書いた)などの患者さんたちと知り合いになり、彼らが綾ちゃんをめちゃめちゃに褒めた。それでなんと綾ちゃん、第一週から「昇給」したのだ。そののちも幸運に恵まれ、ドクターがものすごく綾ちゃんを認めて下さったお陰で結局のところ綾ちゃんはこの一年と9ヶ月の間に合計3回昇給したのだ。現在の私の時給は私の経歴から言えばこれ以上ないものとなっている。ありがたいことだ。







        その、綾ちゃんの時給より良かったのだ、リリーさんの時給は。医学部出身(医師免許は持っていなかったかも)とはいえ綾ちゃんより十歳年下で始めたばかりの女の子が。ばちあたりとはこの事だと思う。







        ドクターがリリーさんに




                 『50とか100とかだったら自分だって考えてもいい。(そう、彼は本来いい加減で面倒くさがりなので全然OKなのだ。)だけどこれはやり過ぎだよ。税金くらいちゃんと払いなさい。』




と言ったところ 、彼女はいきなり受付に置いてあったゴミ箱を蹴った!らしい。その後も絶叫して物を投げ壊す(!)音が聞こえたからいやはや中国人女性恐るべし。それって絶対家庭でもやっているよ、ダンナさん相手に。








       とにかくかくしてまたしても綾ちゃんの新しい同僚は消え去り、職場での綾ちゃんの有り難み(!??)というか権力?いやいやとにかく立場は外せないものとなっていくので(???)ありました。





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